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衝動と行動~KOUMI100の記憶~

 

橋を渡って最後の農道を走る。会場の雰囲気が、アナウンスや声援が、そして僕を支えてくれたコーチと仲間の姿がだんだん近づいてくる。レース中の荒天がウソのように晴れ渡ったKOUMI100のゴール。おもわず口から出た言葉は「本気(マジ)でやれば報われる!」何とも拙い語彙力を発揮してしまったけど、まあ気持ちはわかる(笑)

 

初めに。

僕はトップランナーでも優れたランナーでもない。100マイルレースは今まで一度も完走したことがない。仕事や家庭に多くの時間を費やしながら空いた時間でトレイルランニングを楽しんでいるトレラン愛好家おじさん。そんな僕が今年3度目の正直でKOUMI100を完走できた1番の要因はTomo’s Pitのオンラインコーチングと自身の情熱とがリンクしたことに他ならない。

まるでウィンブルドンのスピード溢れるラリーや、ストロングスタイルのプロレス技の応酬のような感覚。「コーチが練習メニューを提示する、僕はそのメニューを本気でこなす、新たなメニューをつくる、それも本気でこなす」といったオンラインツールを通しながらもライブ感に溢れたコーチとの共鳴が僕の身体をKOUMI仕様にしてくれたと思っている。

KOUMI完走の興奮から1ヵ月。あてもなく練習を再開していたが、ふと当時のトレーニングメモに残されたトモさんへの毎日のメッセージを見返していたらどうしても何かに記しておきたくなってしまったのでこの場をお借りして何回かに分けて書こうと思いました。

その思いを、練習の日々を、レースでの実体験を忘れないためにも。また僕と同じような環境から1歩を踏みだそうとしている人への参考資料として少しでも役立てば嬉しいなと。

高橋典孝と申します。仕事柄(さかいやスポーツ勤務)トレランレース会場に出店していることも多く、実際にお会いした事がある人もいるかと思います。今まで1回も100マイルレースを完走した事はないけれど趣味の登山で訪れることが多い八ヶ岳で行われるKOUMI100が好きで過去3回エントリーしています。(1回は台風で中止)

以前から仲良くしているトモさんがコーチをしていることや、アウトドア業界でも噂になっていたことからオンラインコーチングの存在は知っていたけど自分には関係ないと思っていました。

今まで日々の練習は帰宅ランがベース。不定休なので週末といった週末は無く、たまに2030kmのエンデュランスランをしてみたり、たまに高尾や奥武蔵を走ってみたり。それでもレース前はなるべく峠走やロングトレイルをいれたりして月間300kmほど。こんな感じの練習でいままでのレースは大体満足することができていたかな。KOUMI100を除いては。

 

衝動と行動

今でも不思議に思うことがある。なぜ今回のタイミングでTomo’s Pitのオンラインコーチングを受けてKOUMI100の完走を目指すことになったのか??これが正直僕自身にもわからない。

ただ今年6月頭、とあるレースの打ち上げで目の前にいたトモさんに投げた言葉を鮮明に覚えている。とても衝動的でまるで口が勝手にしゃべっているようだった。

「どうしてもKOUMIを完走したいからオンラインコーチングお願いします!」

そしたらその答えが実に彼らしく痛快そのもの「OK今からやりましょう!!」「えっ!?今から?」「ええ。今から!やるといったらすぐやること!!」

あの時の情熱、衝動は今思い返しても説明が出来ない。だけど若者ではなくアラフィフの僕から出た言葉としてはとても真っ直ぐで自分もなかなかやるなと思い出してニンマリしている()

もちろん肉体は衰えていくものだけど、挑戦することに早いも遅いもない。思った時がやるとき。そんなシンプルな感覚ってトレイルランニングだけでなく日々の生活においても、仕事においても大切なことだと思っている。